Specna Arms Daniel Defense MK18のレビュー
友人がまたしてもDaniel Defenseの正式ライセンスという言葉に誘惑されてSpecna ArmsのMK18 SA-E19 EDGEを購入したとのことで写真を送ってくれました。
今回はこのSA-E19 EDGEをレビューしていきます。
なお、今回友人が購入したSpecna Arms Daniel Defense MK18 SA-E19 EDGEですが、メーカーから納品された時点で以下のものが同梱されていなかった為、処分品として販売されていたとのこと。
- 説明書
- フォアグリップ
- マガジン x2
訳アリ品であることも念頭に入れてご覧いただければと思います。
目次
パッケージ
まずはいつも通りパッケージから見ていきましょう。
パッケージは実物のDaniel Defense製品と同様の黄色と黒を組み合わせたツートンカラーで構成されています。
正規ライセンス品ということもあり、Daniel Defenseファンにはたまらないパッケージかと思います。
また、パッケージにはGATE社のX-ASR組み込み済みのシールが貼付されています。
パッケージの中身はこのような感じ。
前述のとおり、本来は説明書・フォアグリップ・マガジン2本が同梱されているのですが、メーカーからの出荷時点で入れ忘れられています。
ARESのASシリーズ用タクティカルストックで私も経験しましたが、海外製品を買うとこのようなことがあるんですよね……。
このようなリスクを回避する意味でも代理店の存在は意味があるのかと思います。(一方で、発表されたにも関わらず日本版だけ発売されないなんていうことも起こるわけですが……)
外観
ここからは箱から取り出して見ていきます。
まずは左側面。
MK18とネーミングされていますが、Daniel Defense社のMK18とMK18 MOD1が混在したようなデザインですね。
スタンダードなM4A1で使われているA2グリップやクレーンストックが採用されており、Daniel Defense社のMK18とはグリップやストックが異なります。
レシーバー部分を更に拡大したのがこちら。
マグウェル周りのメーカー刻印は正規ライセンスということもあり、綺麗かなと思います。
その下の刻印に関しては若干間延びしている感じもしますが、許容範囲かと思います。
気になったのはアッパーレシーバーに刻印が入っていなかったこと。
5.56とMK18が入っていないのは、ちょっと惜しい気がします……。
セレクターも標準的なM4に採用されているタイプなので、完全再現をする場合は色々と手を加える必要がありますね。
続いて右側面。
遠目でも分かるレベルでポートカバーのグレーが目立ちますね……。
レシーバー部分を拡大したのがこちら。
SPECNA ARMSの管理番号が入ったホロシールなどに目が行きますね。
ですが、気になったのはテイクダウンピンとピボットピンでしょうか。
全体的に角ばったデザインになっており、違和感を覚えてしまうというのが正直な感想です。
このテイクダウンピンには脱落防止パーツが入っていないので、紛失にも気を付けたほうがいいかと思います。
ポビットピンにはデザインが崩れてしまうものの、脱落防止のネジが左側面についています。
ポートカバーとチャージングハンドルは連動しますが、ボルトストップ機能がついていないタイプです。
ホップ調整には少々手間がかかるかもしれませんね。
ここからはハンドガードを見ていきます。
まずは側面から。
今回のSpecna Arms製のRIS IIハンドガードは作りがかなりいいかと思います。
気になるポイントは六角皿ネジで側面を留めていることくらいでしょうか。
実物はマイナスネジで留めているので、気になるようであれば交換してしまってもいいかもしれませんね。
上面はこちら。
左右のレイル上面にしっかり刻印が入っているのは好印象ですね。
ハンドガードを分解した時のパーツ類がこちら。
バレルナットの形状なども実物に準拠した形状なのは好印象です。
E&Lのものは4本のボルトで留まっているだけでしたからね……。
ハンドガードの内側はこのような感じ。
“FOR AIRSOFT USE ONLY”と、ライセンス管理をしているEMGの刻印が入っています。
ハンドガードを外すに際して一緒に外したアウターバレルがこちら。
使う分には全く問題無いのですが、ガスブロックとガスチューブは付属しません。
ここは好みに合わせて追加する必要がありますね。
外装の最後にフロントサイトとリアサイトを見ていきます。
まずはフロントサイトから。
樹脂製のオリジナル形状と思しきフォールディングサイトが付属しています。
ボタンを押し込むと跳ね上がるタイプなので、不意の光学機器故障時に対応しやすいのではないかと思います。
続いてリアサイト。
リアサイトも同様に樹脂製のオリジナルフォールディングサイト。
これもボタンを押し込むと跳ね上がるタイプです。
ちなみにちらっと写っているチャージングハンドルは恐らくBCMのGunfighter Mod3タイプかと思います。
内装
ここからは内部を見ていきます。
初めに、GATEのX-ASRから。
GATEのX-ASRはバッファーチューブ内に封入する形で取り付けられています。
問題はミニディーンズコネクターなので使用するバッテリーを選ぶことと配線の太さでしょうか。
コネクターについては、タミヤミニコネクターに変換するアダプターもついているのですが、長さがあるので非常に取り回しが悪くなります。
また、メカボックス側に繋がる配線が非常に太いので取り回しが悪いというのが正直な印象です。
そのまま使いたい場合はストックの選び方にも注意が必要ですね。
次はチャンバー周りを見ていきます。
ロータリー式のチャンバーの為、ぱっと見は良さそうに見えるのですが、撃っているうちに振動でホップが緩くなる程度には回転留めが弱いです。
パッキンはスリックタイプの突起が無いものなのですが、面タイプの押しゴムの成型が甘い為、一式を交換してしまってもいいかもしれませんね。
インナーバレルはホップ窓が広めの真鍮製で精度は悪くないので、そのまま使用していいかと思います。
続いてメカボックスも取り出していきます。
メカボックス自体の出来はかなり良く、QD式ということもありスプリングの交換が容易です。
ただ、シリンダー周りやスプリングが微妙なんですよ……。
シリンダーに関しては微妙にメカボックスとあっておらず、ガタつくのでエアロスが発生する可能性があります。
シリンダーヘッドもシリンダーに対して緩めなので、気密をとれるようにする必要がありますね……。
スプリングは日本国内向けの初速調整の為に、雑なスプリングカットがされてしまっているんですよ……。
これでは色々と動作に問題が出てくるので、スプリング交換は必須ですね。
ちなみにAirsoft97のM90スプリングと比較したのがこちら。
長さはざっくり比較して2/3くらいでしょうか。
これではメカボックス内で暴れてしまうと思うんですよね……。
最後にメカボックスを開けたのがこちら。
全体的に青いグリスが塗りたくられた新手のエイリアン状態ですね……。
個人的には全て洗浄してグリスアップしなおしたいところです。
また、配線が酷いことになっているのも特徴でしょうか。
銀配線なのはいいのですが、信号線が1本多い為、スペースに余裕がありません。
この個体ではギアで被膜を破っていたので、ショートしないように交換が必須でした……。
なお、ギア比は16:1と若干のハイサイクル寄りのギアになっています。
まとめ
今回の個体は訳アリ品ということもあり確認しきれない部分はありますが、箱出しで使い続けるのは少々心許ないというのが正直な感想です。
一方で、カスタムベースとして考えると優秀ではないかと思います。
メタルフレームを採用したスタンダード準拠の電動ガンとして考えると、30000円以下で購入できるのは破格ではないでしょうか。
配線の問題も、GATEのX-ASRも取り外してしまえば通常のトリガースイッチに交換可能なので、好みに応じて切り替えられるのもメリットだと言えるでしょう。
刻印に関しては、Daniel Defenseだけで見ると物足りなく感じる部分はありますが、Rock River Armsのロゴのものを選んでみても面白いかもしれません。
初めて購入する電動ガンとしてはお薦めしにくいですが、これからカスタムを始めてみようという方やカスタムに慣れてきた方であれば満足できるのではないかと思います。