東京マルイ AKM ガスブローバックの外観レビュー
2021年7月15日に発売された東京マルイ製のAKMが届いたので、早速パッケージを開封しました。
事前にtwitterなどで情報収集はしていたのである程度分かってはいたのですが、手元に届いて見てみると外観の完成度と製造工程の簡略化を共存させており、本当に出来の良さを痛感させられます。
実パーツを載せるには色々と手を加える必要がありますが、実射性能を含めて完成度が高いですね。
今回は外観を見ていき、後日改めて内部を見ていこうかと考えています。
目次
パッケージ
今回もいつも通り、パッケージを見ていきましょう。
パッケージデザインはモスボールされていたような、どこか古びた紙のような印刷がされていますが、当然のことながら新品です。
実物もソ連崩壊時に大量に横流しされて世界中に放出されたという経緯があるようなので、雰囲気がありますね。
パッケージの蓋を開けたのがこちら。
本体下の布はメーカーが事前に告知していたように、簡易キャリーバッグのようになっています。
ただ、これだけで持ち運ぶのはリスキーなので、傷がつかないようにするために巻く程度に思っておくといいかと思います。
雰囲気はあって非常にいいのですが、全体的にしっかり布が織られているので、ちょっと旧ソ連感は薄めというのが正直な感想でしょうか。
旧ソ連製背嚢を持っているのですが、織り目にダマが大量にあったりしてお世辞にもここまで品質が良くないんですよ……。
ここからはパッケージの中身を確認します。
パッケージの内容は
- 東京マルイ AKM ガスブローバック 本体 x1
- 東京マルイ AKM ガスブローバック用マガジン x1
- マニュアル類 x1
- クリーニングロッド x1
- BBローダー x1
- マズルキャップ x1
- フロントサイト調整用治具 x1
- 試射用BB弾 x1
となっています。
マズルキャップなどは弾薬箱のような小箱の中に入っていました。
外観
ここからは外観を見ていきます。
まずはフロント周り。
AKMの特徴である、斜め45度に切られたマズルブレーキが取り付けられています。
しっかり斜めに切られているので、満足できる出来かと思います。
フロントサイトポストも治具が入っていることから分かる通り、しっかりと稼働します。
そのままでは光学機器を載せられないので、ここの調整は重要になりそうですね。
続いてガスブロック周り。
ガスブロックの形状もしっかりとAKMの角度をしていますね。
続いて、ハンドガードを見ていきましょう。
このハンドガード、ぱっと見ではプリントとは分かりませんね……。
木目など、プリントとは思えない出来栄えです。さすがに手に持ってしまうと、プラらしい感触なので分かってしまいますが、見ているだけならわからないかもしれません。
ハンドガードの左側にはAK47には無かったスリング用のフックポイントもしっかりと設けられています。
ここまで見てきたところだけで東京マルイがしっかりと東側装備を作ってくれたことに驚嘆を禁じ得ません。
惜しむらくはここ。
ハンドガードの下にパーティングラインが見えてしまっているので、消してほしかったですね……。
続いて、リアサイトブロック。
ヘアライン加工もしっかりと施されており、素晴らしいですね。
リアサイトがこちら。
AK47と異なり、しっかりと1000m対応のタンジェントサイトに仕上げられています。
続いて、レシーバー周りを見ていきます。
リベット位置や、マガジン挿入口上のくぼみの形状など、東京マルイにあるまじき、東側へのこだわりが感じられて素晴らしいです。
左側面も実物を可能な限り忠実に再現していますね。
続いて、トリガーとグリップ周り。
写真には写っていませんが、トリガーガードを固定するリベットがこのモデルでは、六角ネジになっています。
再現度は下がりますが、今後カスタムパーツがリリースされた際に交換しやすいと思えばいいかと思います。
続いてグリップがこちら。
グリップに巻いてある紙は、これまでトリガーガードに巻いてあったHOP-UPの台紙の代わりのもののようです。とにかくパッケージ全体の雰囲気を壊さないよう配慮されているのが分かりますね。
グリップ自体にはベークライト調の塗装が施されており、再現度が高いです。
ストックとグリップの木目にだけ気がとられていたのですが、グリップのベークライト再現度が予想以上に高かったことに驚かされました。
ストックを見る前に、レシーバーの刻印にも触れておきます。
ストック基部右前に、“TOKYO MARUI MADE IN JAPAN ASGK”の刻印が入ってしまっています……。
これ、せめてストック基部下部など、もう少し目立たない場所に移せなかったんですかね……。
続いて、ストックを見ていきます。
まずはストック右側面。
続いて、ストック左側面。
これ、本当にプリントとは思えない出来なんですよね……。
スリングスイベルもしっかりと機能するので、可搬性も十分確保されそうです。
更に下から見ると、合板のラインのプリントまで見えています。
合板のラインにまでこだわるなら、ここのパーティングラインも消してもらいたかったのですが、流石に求めすぎですかね。
バットプレートのメンテナンス用具を入れる穴も可動する構造で取り付けられています。
ボルトハンドルの可動域
ここからはボルトハンドルがどの程度動くのか試したので、紹介していきます。
まずはセレクターを射撃ポジションにした時のボルト可動域がこちら。
おおよそ、デッキカバーの抉れている部分の辺りまで下がる形ですね。
続いて、セーフティポジション時について。
東京マルイ公式からは安全性に配慮して全く下がらないようにしているとのことでしたが、一つの条件でここまで動きました。
その条件とは、ハンマーが起きていること。
どうやらセーフティポジション時にはハンマーを固定してボルトを引けなくしているらしく、ハンマーが寝ていると中途半端に引けてしまうようです。
これによってどのような影響が出るかは未検証ですが、このような動き方もすると覚えておくといいかもしれません。
マガジン
ここからはマガジンを見ていきます。
まずは右側面。
スタンダードなスチール製マガジンを模した形状をしています。
マガジン上部のレシーバー挿入部分には東京マルイの刻印が入っています。
どうせ隠れる部分ですし、ここなら全く気になりませんね。
続いて左側面。
こちらの面での特徴はマガジン下部の刻印になります。
その刻印がこちら。
イジェフスク造兵廠のマークが入っています。
次世代AK47を含めて、これまでは何も刻印が入っていなかったのですが、このモデルでは無稼働のものから型を作っているので入ったのではないかと思います。
ただ、実物も製造時期や製造場所によって形状が微妙に異なっているので、好みが分かれるかもしれません。
続いて、ガスルートパッキンとリップ。
思ったよりもガスルートパッキンの径が小さいですね。
まだゲームで使用していないので断言できないのですが、東京マルイらしく燃費がいいのではないかと思います。
続いて、放出バルブ周り。
マガジンに弾が入っていない状態だと、この写真のようにハンマーがバルブを叩けないよう物理的に保護しているようです。
これが残弾0でブローバックしない機構の正体と思われます。
これに対して、マガジンに弾を入れて本体に挿すとバルブ保護パーツが下がって発射できる仕組みのようです。
手で試した限りでは、
- マガジンリップが下がる
- バルブ左側のマガジン装着確認レバーが押し込まれる
- 保護パーツが下がる
といった仕組みになっているのではないかと思います。
この構造を考えた方は素直に凄いと思わされますね。
まとめ
今回は外観を見てきましたが、木材を使用していないにも関わらず、外観の完成度が高いというのが素直な感想です。
コストパフォーマンスも含めて他社AK系ガスブローバックを圧倒しているので、カスタムをせず見た目と実射性能を両立させたい方には手放しでお薦めできます。
一方で、よく言えばオリジナルの設計思想をそのまま引き継いでいる、悪く言えば光学機器の搭載を全く想定していないというゲームユースでの弱点も抱えています。
AKMNやAK74Mなどで搭載されているサイドプレートが無いので、ドットサイトやスコープが搭載できず、アイアンサイトに頼ることになります。
後日記事にもしますが、カスタム難易度がやや高いので、この問題がついて回ってしまうのは宿命ですね。
東京マルイやサードパーティからカスタムパーツが出て光学機器を載せられるようになれば面白いのですが、どこまでリリースされるか分からないのが不安なところです。
特にAKユーザーは(私を含めて)加工すればポン付けの精神が強いので、アフターサービスの質がどの程度になるのか分からないのが辛いところです。
どのような形になるにしても、まずは今後のためにも東京マルイが東側の装備を供給してきたことに感謝して買い支えていくのが重要ではないかと思います。