KTW製Winchester M1873 カービンを買ってみました
実は5月の初め頃に購入していたのですが、色々と仕組みや歴史を理解しておらず放置していたKTW製のWinchester M1873 カービンを見ていこうかと思います。
最近は3Dで資料が提供されているので、構造が知りたい場合など本当にありがたいです……。
前置きはこの程度にしてM1873を見ていきたいと思います。
目次
パッケージ
まずはいつも通り、パッケージから見ていきます。
KTWの製品に対して高級なイメージを持っていたのですが、意外とシンプルなパッケージで驚きました。
写真には一部しか写っていませんが、Dongsanのメーカー名も入っています。
パッケージを開けたところがこちら。
内容物は次の通り。
- Winchester M1873 カービン本体 x1
- 専用マガジン x2 (うち一本は本体に組み込み済み)
- マニュアル x1
- 六角レンチ x1
パッケージと同様、意外とシンプルでした。
マガジンに関しては、37 + 2発とのことなのですが、発射機構から考えれば1ゲームくらいなら付属分でもギリギリ足りるのではなのかなと思います。
外観
ここからは外観を見ていきます。
まずは右側面から。
ぱっと見だと、ストックがプラスチック製だとは分からない出来ですね……。
触ってみると触感で木ではないと分かるくらいなので、本当に凄いなと。
細部に関しては後ほど細かく見ていきますが、恐らくダミーとなっているのは装填口のカバースプリングくらいではないかと思います。
続いて左側はこのような形。
基本的には右側と同じで、違う点は装填口の有無と、馬の鞍に掛ける為のサドルリング程度かと思います。
ほぼ左右対称というのはレバーアクションの特徴で、後年その座を奪ったボルトアクションとの大きな違いではないかと思います。
余談ですが、M1873カービンの全長はVSR-10 Gスペックのサプレッサーを外した状態とほぼ同等となります。
ストックの角度が違ったりしているので参考程度に見ていただければと思います。
それでは、細部を見ていきましょう。
まずはフロント側から。
フロントサイトの形状は実銃準拠となっています。
ただし、実銃準拠なのがエアソフトとして見た時には仇になってしまっており、フロントサイトが低いのだとか。
と言うのも、実物の弾道特性とエアソフトの弾道特性が全く異なっているので、固定タイプのフロントサイトとは非常に相性が悪いとのこと。
使う人によっては、自分でフロントサイトの高さを変えるなどの加工される部分のようです。
フロント側のバレルとマガジンの留め金は別パーツになっています。
マガジンはマガジンチューブの先端からねじ込むように装填する方式になっています。
全体に比してマガジンの長さが短いのは、エアコッキングのシリンダーが入っているからですね。
ちなみに構造上仕方が無いのですが、最後の2発分は本体を上下逆にしてレバーアクションをしないと装填されないので、最後まで撃ちきりたい方は意識して操作するといいかと思います。
続いてリアサイト・ハンドガード周り。
この写真を見てもぱっと見ではプラスチック製だとは思えないですね……。
ハンドガードの固定金具は当然のことながら別パーツなので、アフターパーツの木製ストックに付け替えるのも容易なのではないかと。
また、ホップ調整用の穴はこの固定金具をずらすと出てきます。外観へのこだわりが半端ないですね……。
リアサイトを上から見るとこのようになっています。
最初はAKと同じようなタンジェントサイトなのかなと思っていたのですが、実際にはこのようにフリップアップして使うことになります。
ただし、ただでさえフロントサイトが低いのに更にリアサイトを上げるようなことをする必要は無いので、これは実際に使うことは無いでしょう。
ちなみにリアサイトを起こすとこのような感じ。
目盛りに合わせて切り欠きの入った板をスライドさせることで狙うようです。
これも実物を可能な限り再現しているからなので、エアソフトでは使うことはないでしょう。
続いてレシーバー部分。
曲線的なレシーバーのラインが独特の色気を出していていいですね。
側面のくぼみは、実物だと板バネになっていて弾を押し込む形で装填するのですが、流石にそこまでは再現されておらずダミーとなっています。
上部はこのような形になっています。
底部はこのような形に。
金色のパーツはキャリアブロックですね。
これが(実物では)レバーと連動して上に上がることで弾をチャンバーに送り込む仕組みになっています。
レバーを起こすとこのように動きます。
ファイアリングピンが下がってハンマーを起こし、キャリアブロックが上に上がってチャンバーに弾を送り込む構造まで再現されています。
この状態で上から見るとこのように。
排莢口のカバーもファイアリングピンと連動して開きます。
なお、このカバーは自動では閉まらないので、使い終わったら自分で閉める必要があります。
個人的にはサバイバルゲームで使うとここから砂などが入りやすそうなので、可能な限り閉めておきたいところなのですが、リアルな動きでもあるのでどちらがいいのかは難しいところですね。
左側面はこのような形になっています。
特徴は前述のサドルリングですね。
19世紀はまだ馬が主要な長距離移動手段だったこともあり、鞍に引っ掛けて運搬していたのだとか。
現在ならスリングを掛けるのにいいかもしれませんが、取れやすいとの話も聞くので、あまり負荷をかけ過ぎないほうがいいかもしれません。
ストック付け根上部には刻印が入っています。
ちょっと写真では見づらいのですが、“MODEL 1873 -WINCHESTER-”と刻まれています。
続いて、レバー横にあるセーフティに関して。
レバーの後端にセーフティ用のダイヤルがついており、このダイヤルを回転させるとセーフティのオン/オフを切り替えることができます。
セーフティがオフの状態がこちら。
セーフティがオンの状態がこちら。
セーフティをかけると、当然のことながらレバーだけでなくトリガーもロックされるので、安全面でも安心できますね。
最後にバットストックを。
この部分は肩のラインに合わせた形状になっているものの、滑り止めなどは無い為、若干構えづらいかもしれません。
特にプレートキャリアなどを着けていたら間違いなく滑るでしょう。ウェスタン装備でそんなもの着けないと言うのは分かっているのですが……。
ここは完全に好みですね。
まとめ
KTWのM1873カービンは、全体のラインがスマートで飾っておくだけでも絵になる一丁なのではないかと思います。
サバイバルゲーム用途では初速が実測で78~80m/sとなっているので若干遅い気もしますが、十分使える範囲ではないでしょうか。
また、レバーアクションのメリットなのですが、利き手を選ばずに使用できることは特筆すべきことでしょう。
ボルトアクションと異なり、利き手を選ばずにトリガーガードを下方向に起こす形でコッキングをするので、左利きでも使いこなしやすい構造になっています。
一方で、この構造がデメリットにもなっています。
トリガーガードを下方向に起こすということは、伏せた状態でのコッキングが非常に困難になります……。
プレイスタイルにも依りますが、これは念頭に置いておかないといけないかなと。
コッキングの際に身体を傾けたりしないといけないので、狙われやすくなってしまうのではないでしょうか。
あとはやはり、フロントサイトの高さの問題ですね。
対処法としてはフロントサイトを加工するか光学機器を載せるかといったところです。
一応、純正レイルを取り付けることもできるのですが、そうすると100年以上時代が下ってしまいます……。
ここを割り切るかどうかが運用のカギになるのではないかと思います。
個人的にはデザインも気に入っているのですが、如何せんことにレバーアクションと持病の相性があまりにも悪いので、どうするか非常に悩んでいます。