BATON airsoft BS-H.O.S.T.の内部レビュー
先日の外観レビューに引き続き、BATON airsoftのBS-H.O.S.T.の内部レビューをしていきます。
今回はゴールドマッチと比較した写真も合わせて見ていこうかと思います。
また、各パーツの重量も量ったりしたのですが、色々とおかしい数字なので参考までに見ていただければ。
目次
フレーム
今回、BS-H.O.S.T.とゴールドマッチでフレームにはぱっと見の違いはほとんど見受けられなかったので、写真で比較したところだけを見て先に進めていきます。
この写真を見て分かる通り、ほとんど違いがありませんね。
違いがあるとすればフレームとグリップの固定方法くらいでしょうか。
フレーム前方のネジがオミットされ、グリップのネジで固定されているようです。
なお、フレームとグリップを合わせた重量はこのような感じ。
まずはBS-H.O.S.T.。
続いてゴールドマッチ。
BS-H.O.S.T.が355gに対して、ゴールドマッチが327gと、28gの差があります。
これはマグウェルや細部に違いがあるので許容範囲の差ではないかと思います。
スライド
ここからはスライド周りを中心に見ていきましょう。
まずは単純にスライドを外しただけの状態です。
各パーツの塗装が剥げていますが、これは友人が1000発は慣らし運転をさせたとのことで、その影響があるかと思います。
更にこれを分解していきましょう。
まずはリコイルスプリング周りを取り外していきます。
前述のとおり、慣らし運転をしているので、リコイルスプリングガイドの塗装がだいぶ剥げてきていますね……。
友人からの指摘もあって気付いたのですが、リコイルが相当強いらしく、リコイルスプリングガイドやバッファーにダメージが入るようです。
写真では分かりづらいかもしれませんが、実際にこんな感じに歪んでしまっています……。
中央の穴が真円ではなく、卵型になってしまっているのが分かるでしょうか……。
また、塗装もだいぶ剥げていますね。
最終的には潰れて動作に支障が出る可能性があるので、必要に応じて交換したほうがいいかもしれません。
同様にバッファーも消耗品に近いようで、予備を用意しておくほうがいいでしょう。
ちなみに友人からはモデルガンでも使用されている、VZ GRIPSのショックバッファーが使えるとのことで、紹介用に使ってと渡されました。
実際に試射したのですが、リコイルが東京マルイの比ではないので潰れるのも分かります……。
ちなみにゴールドマッチのリコイルスプリング周りを比較したのがこちらの写真。
リコイルスプリングの巻き数はBS-H.O.S.T.のほうが多いのですが、線径が太く、非常に強いスプリングとなっています。
座巻が異様に多いのは、リコイルが強いため、安定して力を受けられるようにするためなのかな、と思います。
続いて、アウターバレルを見ていきます。
チャンバーとの固定はチャンバー手前側のネジに加えて、イモネジで固定する方式をとっています。
この固定方法だと、イモネジを外したらネジロックを塗布しておかないと緩んできそうですね……。
ついでにゴールドマッチのアウターバレルとも比較しておきましょう。
先端のネジ切りの分だけ、BS-H.O.S.T.のほうが長いですね。
それに加えて、BS-H.O.S.T.のアウターバレルは異様に重いんですよ……。
今回はあえてゴールドマッチのほうから実測値を見てみましょう。
続いてBS-H.O.S.T.。
お分かりいただけたでしょうか……。
ゴールドマッチが67gなのに対して、BS-H.O.S.T.が121gと、54gも差があるんですよ……。
約1.8倍とか、重量化するにしても程がある気がします……。
続いて、イモネジを外してアウターバレルを外した状態がこちら。
どうやらインナーバレルはアルミのようで、非常に軽量です。
黒のアルマイト処理でマズル側からインナーバレルが目立たないようにするためでしょう。
余談なんですが、イモネジの長さが左右で違ったんですよね……。
これ、どんな影響があるんだろう……。
更にチャンバーを分割したのがこちら。
チャンバーは他のハイキャパ系と大差無いように見えます。
ホップパッキンはかなり固めのゴムでして、触った感じでは非常にツルツルした触感をしていました。
パッキンの突起はこのような形状をしています。
この形状、なんと言えばいいんですかね……。
2020/9/8 追記:
このホップパッキン、タニオ・コバ設計のTK-WF 面ホップパッキンと言うそうです。
ただ、レンジで撃ってはいないので、どこまでの性能があるのかは分からないですね……。
インナーバレルはブリッジの無い、一般的なGBB用タイプが採用されています。
ホップレバーに関してはこのような形状になっています。(ホップレバーについてはあまり詳しくないので、参考程度にしてください。)
ここからはブリーチ周りの比較や分解をしていきます。
ブリーチ周りに関しては、ゴールドマッチとぱっと見の違いはありませんね。(上:BS-H.O.S.T.、下:ゴールドマッチ)
ただ、この状態で重さを量ったら、やはりそれなりの違いがあったんですよ……。
ゴールドマッチのスライドが89g。
対して、BS-H.O.S.T.のスライドが112g。
肉抜きなどの差があるにしても、23gの差があるのは、リコイルに耐えるために各パーツに強度を持たせているのかなと。
それでは、ブリーチを取り外していきます。
まずはリアサイトを外して、ピストンのスプリングを取り外します。
続いて、ダミーファイアリングピン周りを分解していきます。
このダミーファイアリングピンをピンポンチでこのように押し込んでから下方向にひねってピンストップを外します。
取り外したダミーファイアリングピン周りがこちら。
外す時に高確率で飛んでいくので、手などで飛ばないように押さえながら外してください。私は2回飛ばして変な声を出しました。
続いて、スライドストップノッチ強化用のインサートを外しておきました。
実際に外しておく必要があるかは分からないのですが、念のためということで。
取り外したブリーチがこちら。
シリンダー自体はプラだったのですが、ブリーチが重かったので、やはりここも強度の高いパーツを使っているんですかね……。
シリンダーの内径は実測で14.11mmでした。
東京マルイ製のものは約12mm径だったと思うので、かなり大口径シリンダーを採用していますね。道理でやたらと強いリコイルになるわけだ。
実射テスト
ここからは組み直して実射テストをしていきます。
今回はCYC製の0.2g BB弾と推奨CO2カートリッジのPUFF DINOを使っていきます。
念の為、カートリッジの口の径を計ってみたのですが、7.23mmとマルシン製のものと変わらなかったので、代用品になるかもしれませんね。
次にAS-03を使う時はこちらを試してみてもいいかもと思っています。
さて、実際の初速を計ったのがこちら。
数字として並べるとこの通り。
- 90.7m/s
- 85.7m/s
- 89.9m/s
- 87.8m/s
- 91.4m/s
- 86.3m/s
- 91.5m/s
- 91.4m/s
- 90.7m/s
- 90.7m/s
3発、妙に数字が低いものがありますが、これ、どう考えるべきですかね……。
CO2らしい初速の高さなので従来のGBBと比べて射程は長くなると思うのですが、弾道が荒れそうですね。
友人曰く、1000発の試射をしてパッキンの慣らしをしたそうですがまだ不十分とのこと。
私が触った感じでも硬質なパッキンだったので、本当に慣らしが不十分なのでしょう。
また、リコイルの強さは異様なまでに強いです。正直、コントロールしきる自信がありません……。
iPhoneで撮影したので音質が悪いのですが、最早破裂音というのが正しいでしょうか。
同時に、東京マルイのハイキャパ用マガジンを使って試射してみました。
結果として初速は73m/s前後なのですが、スライドが重すぎるのとリコイルスプリングが強すぎるため、ブローバックせず、ガスコキ状態になってしまいます。
逆に、東京マルイのハイキャパにBS-H.O.S.T.のマガジンは絶対に使ってはいけないでしょう。
初速もそうなのですがブローバックが強すぎるため、恐らくスライドやピストン周りが割れたりしてしまうのではないかと思います。
まとめ
今回の内部チェックを進めてみたところ基本的な構造は東京マルイのハイキャパと同じように見えたのですが、ブリーチやピストンなど互換性が無さそうなパーツがいくつかあることに気付きました。
また、ハンマースプリングもCO2に対応するために強いものが使用されているのではないかと思います。
実際に東京マルイのマガジンを挿した際、スライドを下げないと放出バルブからガス漏れが起きたので間違い無いでしょう。
動作に関しては初速が荒れている以外は信用できるのではないかと思います。
何より、STGA認証を取った、冬でも使用できるCO2ハイキャパ系というのはメリットが多いのではないでしょうか。
問題があるとすれば、明らかに既存のハイキャパよりも重いことですね。
重いと身動きが取りづらくなってしまうので……。
私の場合はハイキャパ系を使ってこなかったので若干評価は甘くなっているかもしれませんが、今までハイキャパ系を使ってきた方なら違和感無く使えるのではないでしょうか。