2020年2月14日公開の『1917 命をかけた伝令』の試写会に参加してきました

2020年2月4日に、『1917 命をかけた伝令』の試写会に参加してきました。

THE RIVERの独占試写会で、東宝東和試写室で開催されました。

実は頻繁に試写会には行っているんですが、MILE 22以降はこのサイトの趣旨に沿わないのが多かったもので……。

 

というわけで、今回は『1917 命をかけた伝令』の感想などを書いていこうかと思います。

 

 

ストーリー

舞台は第一次世界大戦真っただ中の1917年4月6日。西部戦線にイギリス軍兵士として従軍するブレイクとスコフィールドに対して将軍から召集がかかるところから物語は始まる。

将軍から彼らに下された命令は撤退したドイツ軍の陣地を抜けて友軍へと作戦中止の命令を連隊指揮官へと伝えること。

撤退したドイツ軍は後方に強固な陣地を再構築してイギリス軍に奇襲をかけようとしていたのだった……

 

 

 

感想

この1917、とにかく全編ワンカットを謳うだけあって、作品の中への没入感は既存の作品の比ではありません。

良く見ると違和感を覚えないように巧妙に繋いでいるのは分かるんですが、それでも全編がワンカットだと認識してしまっていいかと思います。

その結果として、主役の周囲を常にカメラがついて回るのに加えて体感時間と作中時間もリンクしている為、自分がまるで『3人目の登場人物』になったような錯覚を覚えるんですよ。

Battlefield 1のシングルプレイをはじめとしてFPSでも似たような演出はあると思うんですが、こんなの実写映画でやろうとか正気の沙汰じゃありません……。

個人的には長回しと言えば旧ソ連出身のアンドレイ・タルコフスキー監督のイメージが強かったのですが、今回観た1917の影響でメンデス監督も長回しの監督として深く刻み込まれました……。

 

音楽はどちらかというとエンターテインメント寄りな作りになっていたかなというのが率直な感想。アクション映画でも頻繁に使われるような感情を煽る使い方が目立ったかなと。

オーケストラを押し出して使うことで、どこか英雄譚を観ているような気持ちにさせられるんですよ。

そんな中、Jos Slovickがアカペラで歌い上げるI am Poor Wayfaring Strangerのシーンは本当に聴き入ってしまいました。 このシーンの為だけにチケット代を払ってもう一度観たいと思わされるほどです。

なお、I am Poor Wayfaring Strangerは19世紀のアメリカのフォークソングとのこと。

作中の日付はアメリカが対独宣戦布告を行った日でもあるので、もしかしたら関係があるのかもしれませんね。

 

歴史的背景

歴史的背景としては、前線をヒンデンブルク線へと後退させるアルベリッヒ作戦を完遂させたドイツ軍に対して、某ドイツのチョビ髭を仕損じたことでも有名なソンムの戦いで疲弊した為ドイツ軍が後退したと誤認したイギリス軍が攻撃を仕掛けようとしたアラスの戦いの直前の出来事という設定になります。

地域としては、フランスのアラス周辺ですね。作中に出てくるクロワジルも実在する地域です。

 

場所としてはこのあたりですね。

こういった地図を見てみると、作中の足取りを想像できて面白いかもしれません。

 

主役以外の兵士としては、典型的なイギリス人の他にインド系やアフリカ系の兵士も登場します。

当時の情勢としては、シパーヒー(セポイ)の反乱を経て独立の機運を高める為に参加したインド人兵士は多数いたとのことで、第一次世界大戦とそれに続く第二次世界大戦を経て独立を果たす為の礎として戦ったそうな。

(余談ですが、シパーヒーの反乱はインド映画の“マニカルニカ ジャーンシーの女王”を観ると(かなり脚色はされていますが)当時の考え方が分かるかと思います。)

それから、第一次世界大戦当時のイギリスにアフリカ系の兵士はいたんだろうか……と考えてましたが、よく考えたら大英帝国とかありましたね……。

このあたりの情報に関しては、調べ直してみると面白いかもしれませんね。イギリスの好感度が下がる可能性が高いですが。

 

登場兵器

今回メインで映っているのはイギリス軍兵士なので、当然のことながらイギリス軍のものがメインになってきます。

その中でも頻繁に目にするのはSMLE Mk.IIIでしょうか。装弾数は10発と当時としては多く、信頼性が高いとのこと。

現在もインドの警察などで現役で使われているとのこと。

作中では着剣した状態で映っているシーンが多いです。

 

 

ドイツ軍のものも出るのですが、恐らくGew98ではないかと思います。

視点の関係からちょっと判別が難しいんですが……。

 

戦車に関しては恐らく、Mark 1 Tankだと思います。たぶん。

 

まとめ

個人的に今年観た映画の中だけでなく、この数年で観たものの中でも5本の指に入るほど衝撃的な映画でした。

少しでも興味を持っているなら、是非映画館で観てもらいたいです。この作品の空気感は音も含めて再現されているものだと思うので、音響の整った場所のほうが入り込めるかと思います。

上映が開始したら、恐らく私はもう一度観に行くと思います。

これまでの映画も良かったのですが、この映画は疑似的に作中に入り込んだような感覚を楽しむ、新しい映画体験なのではないかと思います。

 

それにしても、この作品の根幹には“The war to end all wars”やそれに類するものへの皮肉が込められているように感じるんですよ。 主人公が決死の覚悟で攻撃停止命令の伝令に走っても、結局次の命令が下って戦争は続くんですからね……。

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