BATON airsoft M1911A1 CO2GBBの内部・動作レビュー
しばらく時間が空いてしまいましたが、BATON airsoftのM1911A1 CO2GBBの分解と試射をしてみたので、内部と動作のレビューをしていきます。
外観に関してはこちらから。
今回は私の手元に東京マルイのColt Government Mk.4 Series ’70があるので、それと比較しながら見ていきたいと思います。
目次
分解
さて、まずはスライド側から見ていきましょう。
やはりスライドの質感が大きく異なりますね。
BATON M1911A1のほうが全体的にマットな質感に仕上がっています。
なお、写真では長さが違うように見えますが、実際には同じ長さになります。
試してみたところ、
- 東京マルイ スライド・BATON Airsoft フレーム:スライド後端がシャーシ後方で引っかかってはまらず
- BATON Airsoft スライド・東京マルイ フレーム:スライドははまるもののスライドストップが穴を通らず
といった感じでした。
BATONのスライドに東京マルイのフレームの組み合わせであれば、スライドストップを加工するかチャンバーカバーの穴を拡張するかしてしまえばそのまま使えそうですね。動作検証以外でやる意味はほとんど無いんですが。
ここから更にスライドを分解していきましょう。
まずは取り外したリコイルスプリングがこちら。
BATONのスプリングのほうが若干強いスプリングが使用されているようです。
リコイルスプリングガイドはBATONのもののほうが若干太いものの互換性はありそうです。
ただ、強度的には東京マルイのものを使うのは避けたほうがいいかもしれませんね。
リコイルプラグとバレルブッシングも一応比較はしているのですが、ここに関してはミリタリーモデルと民間モデルで形状が異なるので、参考程度に見ていただければ。
続いて、ハウジングを比較してみます。
ぱっと見ではほぼ同じなのですが、スライドレイルの形状が異なっています。
東京マルイはスライドレイルが別パーツになっていますが、BATONはこのように若干ハウジングが延長されてスライドレイルが省略されています。
東京マルイのスライドがBATONのフレームに使えないのはスライドレイルが干渉しているからですね。
今回も借り物なのでこれ以上は分解しなかったのですが、シリンダー径も違うかもしれないのであまり互換性は無いと見ていいかもしれません。
続いてアウターバレルの下面について。
BATONのほうはアウターバレルの材質が金属なのですが、安全対策として下面に穴が設けられています。
更に引き抜いたアウターバレルがこちら。
BATONのアウターバレルはBS-H.O.S.T.と同様、チャンバーとアウターバレルがネジ留めされている為、ティルトがオミットされています。
命中精度や強度的にはこちらのほうがいいと思うので、良し悪しは好みですかね。
アウターバレルとチャンバーの結合を解く前にマズル側から覗いてみました。
写真だと分かりづらいですが、インナーが目立たない処理がされているのと、ダミーのライフリングらしきものが施されています。
アウターバレルとチャンバーの固定を解く時は右のネジロックが塗布されたネジと、イモネジを緩めるだけとなります。
リコイルが強いので、分解したらネジが脱落しないようにネジロックを塗布しなおしたほうがいいですね。
インナーバレルはBS-H.O.S.T.同様、黒色アルマイトらしき加工がされたアルミ製。
チャンバーの基本構造はマルイとほとんど変わりませんが、ネジ固定の関係から互換性は無さそうですね。
ホップアームに関しては微妙に形状が異なりますが、なんとなく互換性がありそうな予感はします。
ホップパッキンに関しては、BS-H.O.S.T.と共通のようなので割愛します。
ここからはフレーム側を見ていきましょう。
まずはハンマーユニット周りから。
ハンマーユニット周りに関しては、特に大きな違いは見られませんでした。
続いて、シャーシ前方。
ちょっと影になってしまって分かりにくいのですが、シャーシの形状が異なるのがお分かりになるでしょうか。
BATONのM1911は、スライドレイルを設けない代わりに、シャーシ側のガイドを大きくつけてガタを無くしているようです。
この構造ですと、東京マルイ用のものとは互換性が無いと思っていいですかね……。
続いてグリップパネルを外してみました。
このグリップパネル用のネジ、どうやら東京マルイのものとは微妙に径が違うようです。
また、グリップパネルの形状も若干異なります。
中にウェイトを入れない分、梁を作って強度を出しているようですね。
パネル下部はマガジンの形状に合わせて抉れた形をしています。
とはいえ、寸法などは変わらないので、東京マルイの本体には取り付け可能でした。
ということは、実物グリップパネルも、フレーム形状に合わせた小加工でつけられるということですね。
続いてフレームの形状を見ていきます。
マガジンの形状が異なるので、フレームの形状も微妙に異なります。
また、グリップパネルをを留めるネジ受けがモールドなのか別パーツの埋め込みなのかの違いもありますね。
個人的にこの面の処理で気になったのはここ。
なんかゲート跡らしきものの処理が雑なんですよね……。
隠れる部分なので気にしなくていいと言えばいいのですが、ちょっと気付いてしまったので念の為、記載しておきます。
続いて、左側面。
この写真で一目で分かるのは、プランジャーガイドの構造が異なることですね。
ここも隠れてしまうので強度的に東京マルイのほうが確実だと思うのですが、実物に近いのはBATONのもののほうでしょう。
それから、シャーシを留めるネジの有無も違いますね。
これもスライドストップで隠れてしまう場所なのですが、BATONのもののほうが実物に近い見た目になっています。
既にスライドレイルの形状の違いも挙げていますが、この部分でも互換性に疑問符がついてしまうので、あまりカスタマイズの幅は広くないかもしれませんね。
実射
ここからは実際に撃ってみた結果を見ていきたいと思います。
とは言っても、いつものように弾速計で計測しただけになるのですが……。
今回の使用環境はBS-H.O.S.T.の時と同じくCYC製の0.2g BB弾と推奨CO2カートリッジのPUFF DINOとなります。
まずは動画を見ていただきましょう。
余談なのですが、動画を暗所で撮っているのは、弾速計のディスプレイがやたらと鏡面反射してしまっているからです……。
反射防止フィルムを貼るなどの対策をしておきたいですね……。
さて、動画にもしていますが、数字として並べるとこの通り。
- 88.9m/s
- 84.6m/s
- 86.9m/s
- 82.2m/s
- 82.5m/s
- 81.1m/s
- 80.9m/s
- 82.6m/s
- 83.4m/s
- 82.3m/s
BS-H.O.S.T.と比べると割と落ち着いた初速ですね。
それから気になるのは撃ち始めの初速の高さでしょうか。
何度か試してみたのですが、最初の2~3発分だけ初速が高く、その後は比較的安定してくる印象を受けています。
ガス充填式だとこのようなことが起こるのは想像に難くないのですが、CO2だとどう見るべきですかね……。
とはいえ、ガス充填式と比べて低気温に強く、比較的安定した初速であることを考えると、こちらに乗り換えてもいいのではないかと思えてきますね。
リコイルに関してはBS-H.O.S.T.と同様、鋭いブローバックが味わえます。
キレもいいので、撃っていて気持ちがいいですね。
まとめ
内部パーツは東京マルイのものとはあまり互換性が無いように見受けられる為、カスタマイズの幅はそこまで広くは無さそうなのです。
ですが、このモデルの場合はリコイル自体が強いので下手に強度を落とさないように純正パーツのままでいいように感じます。
個人的にはアルミ製のインナーバレルに懐疑的な部分があるのですが、今回貸してくれた友人の言によると、命中精度も比較的良好とのことなので、インナーバレルもそこまで変える必要性はないかと思います。
撃ち心地に関しては、充填式のものとは全くの別物ですね。
BS-H.O.S.T.でも感じたのですが、とにかく音がいいんですよ……。
BATON airsoftのM1911A1を使っていると、CO2カートリッジ式が標準になってくれればという思いが強くなってきます。