S&T フルメタルM4 GBBとWA・GHKの各メーカー比較をしてみました
先日、GBB系に強い友人とS&T製のM4 GBBとその他のメーカーのM4 GBBを比較してみる会を実施してきました。
私はWA系(どころかGBB全体)には疎かったので、色々と教えてもらってありがたい限りです。
構造を理解すると色々とやれる幅が広がっていいですね、これは……。
というわけで、今回比較して話した内容の一部を紹介していきます。
目次
WA M4とS&T M4のロワーレシーバーの比較
まずはロワレシーバーの比較から。
写真上のハンマーが黒いものがS&T、写真下のハンマーが鉄色のものがWAになります。
既に事前情報からほとんどWAと変わらないとは聞いていたのですが、本当にほとんど変わりませんね……。
違いも表面処理や仕上げの丁寧さといったところでしょうか。
私が持っているS&T個体の場合はセーフティがかかりにくいといった不具合があるので、内部パーツのすり合わせが必須になってきます。
続いてハンマー形状。
当然ながらこれもほとんど変わりませんね。
WA M4とS&T M4のボルトキャリアの比較
今回、友人と比較してこだわりを感じたのがこのボルトキャリア。
恐らく、ボルトキャリアの材質がそこまでいいものではないからというのも関係していそうなのですが、S&Tのものは最初から強化パーツがついています。
写真上がWAのもの、写真下がS&Tのものになります。
もしかしたら見えづらいかもしれませんが、S&Tのボルトキャリア先端側に銀色のパーツがついているのが見えるでしょうか。
WA系の弱点としてボルトキャリアの右側面がバルブロックレバーと接触する関係でボルトが削れていく為、最初から交換前提の作りになっているS&T製のボルトキャリアは意外といいのではないかとのこと。
ただ、そもそも論として負圧化されているのでマガジン側のバルブロックレバーを外してしまってもいいのかもしれません。
ボルトキャリアのその他の部分に関しては大きな違いはありません。
気を付けたいのはノズル周りでしょうか。
ガスルートが斜めにカットされていることに加えて、微妙にロッキングラグのサイズが違うので、WAにそのまま使う場合はすり合せなどが必要になる可能性があります。
また、比較して気付いたのですがS&Tのマガジンフィード用のロッキングラグが大きく、処理も甘いのでマガジンにダメージが入る可能性がありますね……。
ここはしっかりとすり合せをする必要がありそうです。
また、マガジン側のバルブロックレバーのローラーがしっかりと回っていない関係で既にボルトの塗装が剥がれてしまっていました。
注油すればマガジンのローラーの回転が良くなるので、動作を見ておくといいかと思います。
おまけ WAとGHKの比較
今回は合わせて、WAとGHKの違いを見てきました。
特に顕著だったのが、トリガーアッセンブリー周りとアッパーレシーバーの形状でしょうか。
トリガーアッセンブリーでは、シアーの形状とハンマー周りの構造が異なっていたり等。
WAとGHKで比べるとシアーの太さが明らかに違いますね……。
写真左がWA、写真右がGHKになります。
それから、ハンマー周りはWAがバルブノッカーがボルトリリース下に固定されているのに対して、GHKはハンマーの軸に固定されています。
恐らく、これはマガジンの構造由来ではないかなと思います。
この関係からGHKのほうが実物に近い薄さを実現しているのではないでしょうか。
合わせて、ハンマーダウン時の位置もかなり差がありますね……。
写真上がWA、写真下がGHKになりますが、完全に立っているのはGHK。
実物もハンマーダウンしているなら、スプリングテンションでまっすぐに立つので、GHKのほうがリアルといっていいかと思います。
アッパーレシーバーに関しては、GHKのものは余計なリブがついている関係で実物とは異なっていますね。
ここに関してははっきりとした理由は分からないのですが、もしかしたらWA系のマガジンを使えないようにする為かもしれません。
実際にS&Tのマガジンが挿せなかったのも、このリブに干渉したり、バルブロックレバーを受ける溝がGHKのボルトになかったりした関係だったので。
まとめ
今回の比較会で私自身色々教えてもらって知識を深められたというのもあるのですが、それに加えて、S&TのM4の内臓をWA用フレームに移植できるのではないかという疑惑がほぼ確信に変わりました。
実際にやる価値があるのかどうかは別問題になるのですが、これからWA系のM4に手を出したい人はテスト機材として、S&Tのものを手にしていいかもしれませんね。
ただし、S&Tのものを買うと細かい部分が気になりだすと止まらなくなるので、後が大変かと思います……。
私も今回の比較で完全にWA用のフレーム購入を検討しだしている状態です。
本当に沼の入り口なので、覚悟して買うほうがいいのではないかと思います。
余談:
今回の比較会に友人がプリズムサイトを持ってきたのですが、その良さを知ってしまいました……。
実は既にプリズムサイトを取り寄せ始めてしまったので、近いうちにこちらもレビューします。