GHK M4 Ver. 2.0 (2019) の内部レビュー

外観レビューから時間が空いてしまいましたが、GHK M4 Ver. 2.0 (2019) の内部やネジなどを見ていきたいと思います。

外観に関しては、こちらからご覧ください。

GHK M4 Ver. 2.0 (2019) の外観レビュー

 

内部に関しては、割と実銃に近い構成になっていることが東京マルイのZシステムとの大きな違いでしょうか。

ここも画像と合わせて見ていきたいと思います。

 

 

目次

アッパー・ロアレシーバーの分割

まずはアッパーレシーバーとロアレシーバーの分割方法から見ていきます。

アッパーレシーバーとロアレシーバーを分割する際は、実銃同様、ロアレシーバーのストック側のテイクダウンピンをピンポンチで抜いた後に、前方のピボットピンを抜いて分割することになります。

テイクダウンピン・ピボットピンともに、抜け落ちないように戻り止めのピンがレシーバー内部に組み込まれています。

完全に分解したい場合は戻り止めのピンを小さなマイナスドライバ―などで押さる必要があります。

ただ、戻り止めのピンの奥にはスプリングが入っているようなので、無くさないように注意が必要です。

 

アッパーレシーバー

それでは、分割したアッパーレシーバーをマズル側から見ていきましょう。

 

この写真では既にハンドガードを外してしまっていますが、手順としては以下のとおりです。

  1. デルタリングを押し下げて、ハンドガード下面を外す
  2. ハンドガード上面のネジを外してデルタリングのロックを解除
  3. デルタリングを押し下げて、ハンドガード上面前方の板バネを軸にしながら取り外す

ここまでやると上の写真の状態まで持ってこれます。

 

ここから、更にフロントサイトやガスチューブを外していきます。

フロントサイトはアウターバレルにロックピン2本で固定されています。

これをピンポンチで叩き抜きます。

これでフラッシュハイダーを外せばフロントサイトを取り外すことができます。

 

ガスチューブに関しても同様にピンで固定されているので、ピンポンチで叩き抜きます。

アウターバレルから引き抜いた状態で写真を撮っていますが、恐らくガスチューブを外してからアウターバレルから外したほうが効率がいいかと思います。

アッパーレシーバーのガスチューブ用のホールがしっかりとボルトキャリア側まで貫通しているので、フロントサイトを外さなくても引き抜けるようになってたんですよ……。

 

ここまで外れたらデルタリングを外すことができるのですが、今回一番手間取ったのがここです。

このデルタリング、完全にねじ込まれているのでなかなか外れなかったんですよ……。

私の場合は次の手順で外しました。手で握って固定しようとか思っても絶対無理。

  1. フロントサイトを再度ピンで固定
  2. 2cm厚のゴム板を下敷きにして、フロントサイトを足で固定
  3. デルタリング用レンチをデルタリングの溝に合わせて固定
  4. 反時計回りにゴムハンマーで力を加減しながらレンチを叩く
  5. 緩んできたら手でデルタリングを回して外す

と言った手順で外すことができました。

最初は手で固定しながらやろうとしていたので力が逃げてしまい、結果としてデルタリングがボロボロになりました……。

バネが飛び出したりしてしまったので、もう一度使った場合はどこまで保持してくれるかちょっと怪しいです……。

本当にこれはしっかりした工具とかを用意したほうがいいです。力業でやろうとしても後悔すると思います。

 

デルタリングを外した状態がこちら。

アウターバレル基部のネジはミリピッチです。東京マルイのM4シリーズなどと同じ規格ですね。

個人的には入手性を考えるとこちらのほうが圧倒的に手間が少なく楽なのですが、実銃とできる限り同じ、あるいはトレポンとハンドガードを共用したい場合はインチピッチにリタップする必要があります。

 

ここまできてやっとチャンバーを見ることができます。

アウターバレルを取り外してインナーバレルを引き抜いたのがこちら。

インナーバレルの内径は6.03mmとタイトな設計になっています。

チャンバー自体は今回分解していないのですが、仕様上は東京マルイの電動ガン用パッキンと互換性があります。(同じパッキンを使うGHKのG5で試しました。)

 

なお、個体差かもしれませんが、このチャンバーではホップの突出量が少なかった為、もしかしたら上手くホップ調整ができないかもしれません。

インナーバレル及びホップパッキンを選定したら、交換もしていきたいと思います。

 

次はアッパーレシーバー内部とチャージングハンドル、ボルトキャリアを見ていきます。

アッパーレシーバー内はほとんどチャージングハンドルとボルトキャリアだけで構成されています。

電動ガンとは違い、チャージングハンドルを戻す為のバネなどは無いので、ほぼ空洞です。

実銃と違う部分はレシーバーに埋め込まれているバレルエクステンションと、バレルエクステンションのリブの数がボルトに合わせて6本に減っていることくらいでしょうか。

 

次にチャージングハンドルとボルトキャリアを見ていきます。

チャージングハンドルは片出しの標準タイプですね。先端にはガスチューブが通る穴も開いています。

形状としてはほぼほぼ実銃と同じだと思うのですが、社外品のチャージングハンドルに変える場合は、自己責任になりそうです。

 

ボルトキャリアは割と実銃の構造を模した形状になっています。

よくここまで作り込んだな、これ……。

 

ボルトキャリアの下部にノズルが設置される形になります。

ノズルの下には何か薄紫色の何かがついていました……。

恐らくネジロックか何かの類だと思うのですが、詳細は不明といったところ。

 

ボルトキャリアの重量は実測で228gと割と重めではないかと思います。

 

ボルトキャリアを受け止めるリコイルバッファ―は実銃同様、ストックチューブ内に仕込まれています。

 

これを取り外したのがこちら。

リコイルバッファ―の重量は実測値で89g。ただし、メーカー側としては日本国内で使用する場合は一度分解して、中の分割ウェイトを抜いて軽くすることを推奨しているようです。

ここらへんは燃費と相談をしながらといったところですね。

写真を撮り忘れてしまったのですが、これとは別に、リコイルスプリングもバッファーチューブ内に組み込まれています。

 

 

次にロアレシーバー側を見ていきます。

マガジンキャッチやボルトリリース、ハンマーにシアー、トリガーグループなど、割と実銃に近い構造をしています。

ただ、完全に形が同じなのかと言われると微妙な部分もあると思うので、ストレートトリガーにする時などは対応品を使うほうが賢明かと思います。

 

サイドからハンマーの形を見てみたのがこちら。

このハンマーの突起がトリガーグループのディスコネクターにかかるとセーフティレバーのロックが外れてSAFEに入れられるようになるようです。

 

次はグリップ基部を見ていきます。

グリップ基部自体にネジ切りがされているタイプですね。

東京マルイのMWSなどはグリップ内にナットが埋め込まれているタイプですが、こちらのほうが実物に近いと言えるかと思います。

流石にほとんど無いとは思うのですが、ネジ山が潰れた時はどうするか考えないといけないので、MWSのほうが保守性は高いと思います。

 

最後に、バッファーチューブ周りを見ていきます。

バッファーチューブ自体はGBB規格のものであれば流用できることを確認しました。

画像のネジ部分に銀色の線が入っているのは私の外し方がマズかったからです……。

 

バッファーチューブ基部はこのようになっています。

右下にテイクダウンピンの戻り止めピン用のネジがついていることも分かります。

 

エンドプレートはごく普通のタイプですね。

GBB規格のエンドプレートであれば他社製品でも使えそうではあります。

個人的にはそのうち、スリングスイベル付きのタイプに変えたいところです。

 

まとめ

構造的には実銃を模しながら、ところどころにミリピッチのネジを使うなど、サバイバルゲームで使うのに十分な保守性を持っているかと思います。

また、リコイルが強いので、お座敷シューターでも楽しめるのではないかと思います。

 

ただ、懸念があるとすれば初速でしょうか。

室温28度前後だったと思うのですが、この状態で94m/s前後の数字が出ました。

となると、直射日光が当たる場所では初速オーバーしかねないんですよね……。

インナーバレルの交換をしたり、GHKから初速を落とすノズルが出ているので、そちらを購入して付け替えてしまってもいいかもしれません。

 

個人的には仕組みから何から実銃の構造を模しているので持っているだけで所有欲が満たされる代物ではないかと考えています。

これだけ構造がしっかりできているとWorld of Guns: Gun Disassemblyで延々と分解・組み立てを繰り返して構造を勉強した甲斐がありました。

 

今後はこのM4ベースのカスタムに加えて、以前当選したFAB DefenseのAG-43や色々と仕入れて紹介していないパーツなどの紹介にも使っていく予定です。

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14件のフィードバック

  1. イベルオ より:

    はじめまして。GHK M4 2019ver.を検索していて拝見いたしました。
    詳細を外観・内部共にアップしていただき、とても参考になりました。

    ただいま、GHK M4を購入しようかどうか迷っております。
    前回までのVer.ですとシリアルナンバーがKから始まる番号で購入するつもりは全くなかったのですが、今回より実銃同様にWになっているんですね。

    もし、わかれば教えていただきたいのですがこのレシーバーは鍛造ですか?そしてアルマイト(アナダイズド処理)ですか?
    なんだか見た目がINOKATSU寄りでちょっと荒々しさも残った感じが好きかも?と思っています。

    これからもちょくちょく拝見させていただきますね。よろしくお願いいたします。

    • ライセ より:

      イベルオさん、初めまして。
      記事を読んでいただきありがとうございます!

      私が調べた限りでは、現行ロットでは実銃と同様にシリアルナンバーがWから始まっています。

      レシーバーの製造方法ですが、アルミダイキャストとのことです。
      表面処理はアルマイト(アナダイズド)処理ではなく、リン酸マンガンを使用したリン酸塩皮膜処理ですね。
      マットな質感で落ち着いていながら荒々しい感じがして良いですよね。
      この雰囲気は私も気に入っています。

      是非また見ていただければ嬉しいです!
      開発元からも直接話をして確認している情報もあるので、参考になればと思っています。

  2. ルーズ より:

    ページを拝見させていただきました。当方もGHKのM4を所有しているのですが、調べた方法で上手くストックが外れません。
    ライセさんはどうやって外したのか教えていただけますでしょうか?
    よろしくお願いします。

    • ライセ より:

      ルーズさん、サイトをご覧いただき、ありがとうございます。
      ストックの取り外し方法が分からないとのことですが、バッファーチューブからストックを抜くことができないということで認識は間違い無いでしょうか?
      もし間違っていないのであれば、私の場合はストックのポジション調整レバーを後ろから持ち上げて抜き取るようにしています。

      文字だと分かりにくいかもしれないので実際に取り外しの手順を動画にしてみました。
      よろしければこちらも参考にしてください。

      • ルーズ より:

        わざわざ動画までご用意して頂いてありがとうございます!
        通常時と反対方向には結構深くまで押して大丈夫なんですね。本当に助かりました。

        • ライセ より:

          いえいえ、参考になって良かったです!
          今回は分かりやすい動画にする為に割と大げさに持ち上げているので、ここまで持ち上げなくても抜けるかと思います。
          一度ご自身のストックで試してみていただければと思います。

  3. 黒木 より:

    はじめまして
    最近ghkのm4を購入したのですが、最初からバッファーチューブが状態悪く交換したいのですが、vfcの実銃ピッチもマルイのミリピッチもハマらなかったので、調べていたらこちらにたどり着いたのですが、GBB規格のものが流用出来ると記事にありますが、wa用のものがつかえるのでしょうか?

    • ライセ より:

      初めまして。コメントありがとうございます。
      VFC用もマルイ用もつかなかったんですか……。
      私の手元で確認したのはVFC・WE・WA互換のバッファーチューブなので使えるはずなのですが、VFC用のものが使えなかったということが気になりますね……。
      製造メーカーのネジ山の切り方に意外と差があるので、もしかしたら相性があるのかもしれません。

      あまり満足のいく回答ができず申し訳無いです。

      • 黒木 より:

        お返事誠にありがとうございます。
        weやwa、俗に言う実ピッチですね。
        もしかしたらvfcは実ピッチと言われていますが、そうじゃないのかも知れませんね。
        と言いますのも、vfcはアッパーレシーバーのバレルナット部分も実ピッチと聞いていたのですが、金属加工の専門家に見てもらったら、ミリピッチでした。
        ただ外径はマルイよりも小さいのでマルイ互換のナットはつきません。
        でもインチピッチの実銃用バレルナットはつきました。
        ですからもしかしたらバッファーチューブもマルイとは外径違いのミリピッチなのかも知れません。
        個人的な見解を長々と申し訳ございません。
        お返事のコメント大変参考になりました。
        改めてありがとうございました。

        • ライセ より:

          やはり実ピッチですよね。
          本当に製造メーカーによって差があるので、私もどこまで信じていいのか半信半疑で買っている状況でして。
          バレルナットも実ピッチとミリピッチ両対応になっているものがあるくらいですし、おっしゃるように径が微妙に違うのも多いですし……。

          黒木さんのように、私とは異なった見解で情報をいただけるのは本当に助かります!
          こちらこそありがとうございました!

          • 黒木 より:

            ライセ様
            その度はお世話になりました。
            ご親切にご相談に乗って頂きましたがその後進展がありましたのでご報告に伺いました。
            あれから少し経った後ネットで失敗しても痛くない手頃な価格の実ピッチバッファーチューブを購入してみたところバッチリ着きました…
            付属のリコイルスプリングが実銃用の様なありえない固さの物でしたのでもしかしたら実銃用のバッファーチューブかも知れませんがとりあえず実ピッチでハマりました。
            と言うことはVFCのバッファーチューブのネジ径やピッチが独自っぽくも思えてきます。
            時間があればまたプロに調べてもらうつもりですがホント頭痛いですね。
            でもおかげ様でバッファーチューブ問題は解決出来ました!
            本当ありがとうございました!

          • ライセ より:

            黒木さん、ご報告いただいて本当にありがとうございます!
            無事にバッファーチューブの交換ができたようで本当に良かったです。
            実ピッチのバッファーチューブが無事にはまったということは、仰る通りVFCのものはネジ径やピッチが独自なのかもしれませんね……。
            記載されている情報と実際の規格が違うと素人には手が出せませんし、頭を抱えてしまいますよね。

            こちらこそ参考になる貴重な情報をいただけてありがたい限りです!

  4. 藤井 より:

    フロントサイトのピンはどちら側から抜けば良いのですか?

    • ライセ より:

      写真をよく見てもらうといいのですが、私の個体では中央にローレットが入っているタイプのピンなので、左右どちらからでも抜ける仕様になっています。

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